今回はおすすめ漫画『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』の魅力をわかりやすく解説したいと思います!
制服をぴしっと着て使命感に燃えていて、正義の名の下に悪党を捕らえる! 時には、天才的なひらめきで難解な事件を見事に暴いてみせる熱血ヒーロー!
警察官にそんなイメージをお持ちではないですか?
映画や小説では定番ジャンルと化した警察ものが世にあふれており、そのどれもが警察官がどこか超人的に描かれているものが多いと思います。
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』が描く警察官は、いつも理不尽に振り回され愚痴をこぼしながら粛々と業務をこなす「普通の人」ばかりです。
警察官だって大義をもって働いているとは限らない。しかも警察官は超ブラック企業…とその実態をこの漫画を読んで私は知りました。
警察官のリアルを秀逸なブラックユーモアで描く漫画『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』の面白さをご説明します!
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』ってどんな漫画なの?
結論からいうと、以下のような漫画です。
- 作者が元女性警察官で、警察官のリアルな仕事内容や実態を学べる漫画
- 1話完結が多く、コメディもシリアスもあってテンポがいい漫画
- 人間味あふれた魅力的なキャラクター達が登場する漫画
- 老若男女が楽しめる漫画
- ドラマ化された漫画
作品情報
『モーニング』(講談社)にて、2017年52号より連載中です。講談社のウェブコミック配信サイト「コミックDAYS」でも配信されています。
第66回小学館漫画賞一般向け部門を受賞しました。
2021年7月にはテレビドラマ化され、永野芽郁と戸田恵梨香がダブルヒロインを演じました。
また、2022年にテレビアニメ化される予定です。
作者が元女性警察官で、約10年間のキャリアでの経験をもとに本作品は描かれています。うそのような信じられないエピソードも多いですが、実体験と思われます。
あらすじ
まずは作品のあらすじです。
「もう辞めてやる!」辞表を握りしめた新米女性警察官・川合の交番に、なぜか刑事課から超美人の藤部長が配属されてきた。岡島県警(の男性陣)を絶望におとしいれるコンビの誕生である。
某県警に勤めること10年、隠そうとしても漏れ出てくる作者の本音がヤバい!
理不尽のち愚痴、時々がんばる、誰も見たことのない警察漫画。※労働基準法は警察官に「一部」適用外です。
Amazonより
人間味あふれた警察官たちによるリアルなお仕事コメディ漫画です。
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』のここが面白い!
どういうところが面白いのかをお話しします!
なお内容について触れる関係上、若干のネタバレを含む可能性がありますが、ご理解の程をお願いします
人間味あふれるしょうもない警察官達が魅力的
警察官に対して「正義感を持って働く立派な人」というイメージを持っている方が多いかもしれません。
しかし本作品には、そんな人はほとんど登場しません。
元女性警察官である作者が、漫画家になった経緯として「警察官はみなさんが思っているよりも、もっとずっとしょうもない人たちが、仕事に振り回されながらもなんとか頑張っていることを伝えたかった」と語っています。
そんな作者の思いがキャラクター達に反映されているようです。
「そもそも 私に大義なんてない」
そう語る主人公である新人女性警察官・河合はただ安定収入を求めて公務員を志し、たまたま受かっただけで警察官になりました。
河合は警察官がブラックすぎると知り、退職しようか悩んでいます。
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』1巻より
河合の指導員は美人警察官の藤。
藤は「女性警察官はみな子供が好きで、優しくて、まともな女」というイメージを真っ向から否定するような人です笑
この河合と藤のダブルヒロインを中心に物語が描かれます。
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』1巻より
登場する警察官たちはみな仕事にいろいろ思うことはありながら、愚痴をこぼしつつ精一杯業務をこなしています。
ぴしっと着こなした警察官の制服の中は、世の誰とも変わらない普通の人達。時にはプライベートも捨てて業務に励みます。
警察官はヒーローじゃなくて、等身大の正義感で市民を守る普通の人達だということをコメディ調で教えてくれる漫画なのです。
警察官の仕事のリアルを知ることが出来る
ウソのような警察官のエピソードをブラックユーモアで描かれていて、笑えるやら悲しいやら複雑な面白さがあります。
不条理だらけで、警察はブラック業界なんだな…と感じます。
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』1巻より
山での遭難者の捜索時には、トイレもまともにできません。
特に女性警察官は簡単に用を足せないので、色々大変なんだ!と以下のように赤裸々に語っています笑
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』1巻より
事件が立て込めば日常的に徹夜業務になり、体を壊す人も多いそうです。
公務員ですが労働基準法はないかの如く、みな平日休日昼夜問わず一生懸命働いています。
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』1巻より
私は警察官がブラック業界になっている理由は「人を助けることへのサービス精神が高すぎるから」なのではないかと思いました。
それは正義という言葉で簡単に言い換えるのはもったいないほどの、素晴らしい企業努力といえます。
世の中の安心安全は警察官の方々の頑張りによって保たれているのだなあ…と改めて感謝です。
1話の中に笑えるギャグとグッと来るシリアスのレベルが高い
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』は基本的には1話完結で警察官お仕事あるあるネタを中心に描かれます。
上記までの引用コマの通り、キャラクター達のやりとりが秀逸で笑えます。
女性警察官は被害者を考慮して性犯罪を担当することが多いことから、性犯罪の話も多くて下ネタが多めになっています。
女性作者であるからか、下品な感じの下ネタではないのでご安心ください。
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』1巻より
1話のなかにコメディだけではなく、シリアスやほろりと感動できるエピソードも詰め込まれており、テンポよく読むことができます。
警察官という職業は「税金泥棒」とか言われたり、頑張れば頑張るほど市民の嫌われ役になることが多いようです。
主人公たちは仕事のなかで色んな失敗をしますが、周りのサポートに救われたり励まされて成長していく様子にはグッと来るものがあります。
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』1巻より
警察官の仕事はどんなに大変でもそれが誰かを救うことに繋がっている。だからもっと頑張れるという警察官のやりがいも教えてくれます。
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』は学べて、笑えて、泣ける…秀逸な漫画なのです。
ドラマに向いているストーリーですね。
まとめ
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』では、警察官は「誰かの安全を守るため」に頑張って働くただの人間だと楽しく教えてくれる漫画です。
とにかく面白いので、まずは1巻お手にとって読んでみてほしいです。
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』のオススメ&ご紹介は以上です!
他のおすすめ漫画
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』にハマった方はきっと以下の漫画もハマると思います!
- 働きマン
- 左利きのエレン
- 宇宙兄弟
- バクマン
- 銀の匙 Silver Spoon