今回はおすすめ漫画『スキップとローファー』の魅力をわかりやすく解説したいと思います!
育ちも趣味も全く違う人と自然に仲良くなれたのは、青春時代までだったのではないでしょうか?
『スキップとローファー』は高校に入学した主人公とそのクラスメイトたちとの、人間関係がテーマの青春コメディ漫画です。
考え方も大切にしていることもそれぞれ違う子供たちが、クラス内で関係を構築していく中での心の機微が丁寧に描かれた漫画です。
彼らは時にすれ違うこともありますが、主人公の微笑ましい性格がみんなとの関係を繋いでいく優しい展開にほっこりと心が緩まされます。
そして自分自身の青春時代にあった、友人達との何気ないやりとりを懐かしみながら楽しめます。
少女漫画チックな雰囲気で描かれていますが、胸キュン的な恋愛要素は少なく大人向きの漫画と言えると思います。
「マンガ大賞(2020)」で3位受賞しました! またテレビアニメ化を予定しています。
上記のような独特の魅力に包まれた漫画『スキップとローファー』をオススメ&ご紹介したいと思います!
『スキップとローファー』ってどんな漫画なの?
結論からいうと、以下のような漫画です。
- 優しくて魅力的なキャラクターたちの人間関係を描く漫画
- 青少年たちの心の機微を丁寧に描く漫画
- 少女漫画チックな雰囲気で読みやすい漫画
- 読むとほっこりして前向きにさせてくれる漫画
- 恋愛や部活などの描写はほとんど無い漫画
- 大人向けの青春漫画
作品情報
『月刊アフタヌーン』(講談社)にて2018年10月号から連載中で、5巻まで発売されています。(2021年9月時点)
『スキップとローファー』はマンガ大賞2020にノミネートされ、3位を受賞している注目漫画です!
作者について
作者は高松美咲先生です。『スキップとローファー』が2作目の連載にあたります。
1作目の連載作は『カナリアたちの舟』で、2015年6月~11月に『月刊アフタヌーン』で連載していました。
『カナリアたちの舟』はSF寄りの作品であり、高松美咲先生は特に描くジャンルへのこだわりはないと雑誌のインタビューで答えていました。
また、描きたい漫画のテーマに「人の心の微妙な動き、心の機微」を挙げており、作品にもそれが反映されています。
あらすじ
まずは作品のあらすじです。
なお内容について触れる関係上、若干のネタバレを含む可能性がありますが、ご理解の程をお願いします
主人公は岩倉美津未(みつみ)、今日から東京の高校生です。
石川県の端っこにある鉄道も通っていない田舎町から上京してきました。
『スキップとローファー』1巻より
美津未は勉強は得意ですが、天然気味で抜けたところがある女の子です。
意気揚々と電車で入学式へ向かう途中で迷子になってしまい、早速遅刻の危機です。
都会ならではの満員電車で人酔いしてしまい、吐きかけています笑
『スキップとローファー』1巻より
美津未と同じ学校に入学する志摩聡介は寝坊してしまい、偶然同じ駅にいました。
「遅刻するくらいなら入学式をサボろうかな」と思いながら友達と電話しています。
聡介は天然パーマのイケメンで都会慣れしていて、物事への執着が薄い感じのする男の子です。
聡介は壁に貼り付いてうなだれる美津未を発見します。
『スキップとローファー』1巻より
聡介はその女の子が同じ制服であることに気づいて話しかけます。
『スキップとローファー』1巻より
絶望していた美津未にとって、同じ学校の男子が話しかけてきたのはまさに渡りに船です。
思わず聡介の手首を掴み取って、「学校へはどうやって行くのですか……!」と助けを求めます。
田舎町から出てきた美津未は、同年代の知らない人と話すのは久しぶりであることにも気づきます。
『スキップとローファー』1巻より
聡介は軽いノリで「一緒に行こうよ!」と美津未に言います。
東京に慣れ親しんだ聡介にとって、電車で目的地にたどり着けない美津未がひよこに見えています笑
『スキップとローファー』1巻より
何とか学校に向かう美津未ですが、美津未にとって入学式に遅れるというのは大問題です。
知り合いの誰もいない学校で孤立して、友達ができない学生生活になるかもしれないし…
入学式が終わった後、出来事をそのまま家族に話してしまうと心配をかけてしまうし…
美津未は余裕がなくなってしまい、自己嫌悪になってしまいました。
『スキップとローファー』1巻より
しかし美津未は諦めません。
履き慣れないローファーも脱いで、裸足で美津未は走り出します。
「でも今はとにかく 走ります」
『スキップとローファー』1巻より
入学式をサボろうとしていた聡介は、一生懸命走る美津未の背中をみて一緒に駆け出すのです。
『スキップとローファー』1巻より
校長の話が長引いたことで、無事入学式の途中で学校に到着できました。
美津未と聡介は偶然同じクラスでした。
そして聡介から「友達になろうよ」と言われ連絡先を交換します。
(その時の他の女子からの視線に、美津未は気づいていません笑)
『スキップとローファー』1巻より
その夜、聡介は友人達との遊びを早めに切り上げました。
そして帰路につく途中で聡介は思います。
「やっぱ楽しまなくちゃ 高校生活」
『スキップとローファー』1巻より
このように美津未と聡介、そしてクラスメイトたちとの高校生活がスタートするのです。
『スキップとローファー』1巻より
少女漫画チックな始まり方ですね。
『スキップとローファー』のここが面白い!
どういうところが面白いのかをお話しします!
なお内容について触れる関係上、若干のネタバレを含む可能性がありますが、ご理解の程をお願いします
人間関係が構築されていく優しい展開にほっこりする
『スキップとローファー』は 「垢抜けない田舎娘があるきっかけから美少年の目にとまり、関係が深まっていく…」という王道少女漫画のような始まり方です。
少女漫画チックな胸キュンストーリーを予感させますが、実はそのような展開はほとんどありません。
『スキップとローファー』は恋愛に主軸をおかず、あくまでも「人間関係における心の機微」を描く作品なのです。
新入生テストが終わった後、美津未はクラスのメンバでカラオケに行くことになりました。
美津未にとっては人生初めてのカラオケです。
『スキップとローファー』1巻より
美津未はトイレに立ったとき、クラス一の美人・村重結月に「居心地悪くないの?」と話しかけられます。
結月は、美津未は聡介を誘い出す口実のために呼ばれただけであり田舎者だとバカにされていると教えます。
『スキップとローファー』1巻より
バカにされているとは、全く美津未は気づいていませんでした。
そしてカラオケの部屋の前で立ち、中の楽しそうにしているクラスメイトを見ながら美津未は以下のように考えます。
「人間関係がこんなに難しいなんて 思っていませんでした」
『スキップとローファー』1巻より
美津未は少し落ち込んで帰りたくなりますが、あるきっかけから立ち直ります。
「出会って二日の人の心なんて、わからなくて当たり前。考えたって仕方ないんだ」と吹っ切れたのです。
そして美津未はカラオケの席に戻り、「トコ次郎のマーチ」を歌って場を和ませます。(たぶんハム太郎的なやつです笑)
『スキップとローファー』1巻より
カラオケが終わった後、結月と連絡先を交換します。
結月は「最初だし仲良くしたいなと思って来たけど カラオケって好きじゃなくて…」と参加に後ろ向きだったことを美津未に吐露します。
そして、「でも今日はみつみのおかげでけっこー楽しかった」と伝えます。
『スキップとローファー』1巻より
このように美津未やクラスメイトたちが関係を深めていくストーリーです。
時には友達同士がすれ違うこともありますが、美津未の何気ない一言などがきっかけで関係を繋いだりします。
美津未の飾らなくてまっすぐな性格が、周りの人のガードを解いて人をつなげていく展開にほっこりします。(本人に自覚はないことも多いですが笑)
人はみな考え方が違うし、日常の中で重きを置いてることはそれぞれ違います。
コンプレックスもそれぞれが持っています。
その子たちが学校という場所で多くの時間を共有し、影響し合いながら関係を構築したり成長していく心の機微がとても丁寧に描かれているところが本作品の一番の魅力なのです。
また、読んでいるうちに自分自身の学生時代を思い出したりして、じーんと感動したりキュッと胸が締まる思いになったりします。
以上のように、『スキップとローファー』は少女漫画のフォーマットの上で青春時代の人間ドラマをメインで描く斬新な漫画なのです。
人間関係がメインテーマではありますが、常に軽い読み味でドロドロすることはないのでご安心ください。
キャラクターたちがみんな優しくて魅力的
『スキップとローファー』には親近感があってとても魅力的なキャラクターが多いです。
性格はそれぞれ違いますが、みな優しくてびっくりするほどいい子たちだらけです。
美津未と聡介だけについてですが、改めて以下にご紹介します。
岩倉 美津未(いわくら みつみ)
主人公の美津未は過疎が進む石川県の端っこから上京してきた女の子です。
ピュアでまっすぐな性格から、自然と人から好かれます。
天然なところがありあまり空気は読めないですが、それがかえって状況を良い方向へ変えてくれたりしてくれます。
『スキップとローファー』1巻より
志摩 聡介 (しま そうすけ)
聡介は東京生まれ東京育ちの都会っ子です。
容姿端麗、スポーツ万能でいつも笑顔を絶やしません。
穏やかな性格ですが、どこか掴みどころがない雰囲気をもっています。
社交的で友達のハードルは低いが親友のハードルは高いタイプと思います。
時々思ったことをはっきり口にしたり、芯の強さも垣間見えます。
『スキップとローファー』1巻より
他にも情に厚いクール美人の結月、損得で人付き合いをするタイプのミカ、内向的で人見知りのメガネ女子・誠などがメインキャラクターで登場します。
親近感のある魅力的なキャラクターばかりだから、それぞれの行末が気になったり応援して感情移入できるのだと思います。
グッと来るセリフで気づきをくれる
物語の重要なポイントでは、いつもグッと来るセリフがあります。
それはキャラクターだけではなく、読み手にも気づきを与えてくれたり印象に残るセリフなんです。
数個以下にご紹介します。
「どの時間が自分にとっていいことにつながるかなんてわかるのは ずっと先のことだものね」
「だからやっぱり あなたが選ぶってことが一番大事だと思って」
『スキップとローファー』2巻より
「誰かと本当の友達になれるチャンスなんて そうそうないのよ」
『スキップとローファー』3巻より
「迷うようなことは 結局大したことじゃなかったんだって思うようにしてるよ」
「譲れないほど大事なものってそんなにたくさんないでしょ」
『スキップとローファー』1巻より
このセリフに至るまでのストーリーがあってこその感動なので、是非読んで確かめてください…!
きっと前向きな気づきをもらえますよ!
『スキップとローファー』を無料で読む方法
Amazonや楽天で期間限定で1巻が無料になっていることもあるようです。
リンクを以下に置いてますのでご確認ください。
無料になっていなかった場合は、公式サイトで1話を試し読みしてください。
まとめ
『スキップとローファー』はそのタイトル通り軽やかな読み味で、前向きにさせてくれる漫画です。
よく考えると『スキップとローファー』のように「ただの学生生活」自体をメインに描く作品は意外と少ないような気がします。
人生において、どんな時に誰が誰に気付かされたり影響を受けるのかわからないものです。
美津未たちが影響し合いながら成長していくのを見守りながら、自身が多感だった学生時代をふと思い返させてくれるいい漫画だと思います。
『スキップとローファー』1巻より
頑張ってオススメはしておりますが、とにかく読んでみないとこの作品の魅力や空気感は伝わりきらないと思いますので、まずは1巻読んでみてください!
きっとこの漫画が大好きになると思いますよ!
『スキップとローファー』のオススメ&ご紹介は以上です!
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