今回はおすすめ漫画『トリリオンゲーム』の魅力をわかりやすく解説したいと思います!
100兆円手に入れたら、何をしますか?
本作品は若者二人のコンビが”1兆ドル”稼いでこの世のすべてを手に入れる計画『トリリオンゲーム』を描いた起業漫画です。
物語の冒頭はすでに二人が世界長者番付でTOP10入りを果たしたシーンから始まります。
そこから過去を回想しながら、桁外れな一攫千金の夢物語を二人は一体どのように実現したのか?を描く漫画です。
ストーリーにスピード感があり、常に予想の斜め上をいく怒涛の展開が痛快でたまりません。
「1兆ドル稼ぐ」という非現実的に思える目標ですが、起業家・投資家・IT起業への緻密な取材を経て描かれており、その道のりはとてもリアリティがあるものになっています。
『トリリオンゲーム』の作者は、「アイシールド21」「Dr.STONE」の原作・稲垣理一郎先生と「サンクチュアリ」「BEGIN」の作画・池上遼一先生です。
華やかな経歴をもつベテラン二人が異色のタッグを組み、どんな漫画になるのでしょうか。
「このマンガがすごい!2022」にて第8位にランクインするなど人気急上昇中!
実写化も期待されている一攫千金を描く起業漫画『トリリオンゲーム』をご紹介いたします。
『トリリオンゲーム』ってどんな漫画なの?
結論からいうと、以下のような漫画です。
- 若者二人が世界長者番付TOP10入りするまでの道のりを描いた起業漫画
- ストーリーにスピード感があり、常に予想の斜め上を行く展開が痛快な漫画
- 魅力的でバランスの良いキャラクターが多い漫画
- 大学生~若い社会人に特にオススメの漫画
- ベテラン漫画家がタッグを組んで描いた漫画
作品情報
原作:稲垣理一郎、作画:池上遼一による漫画で、『ビッグコミックスペリオール』(小学館)にて2021年1号より連載中です。
3巻まで発売されています。(2022年1月時点)
「このマンガがすごい!2022」にて、第8位にランクインした注目作です。
原作・稲垣理一郎先生について
稲垣理一郎先生は1976年6月20日生まれの45歳です。
『アイシールド21』『Dr.STONE』など、数々の大ヒット作を生み出してきた原作者として知られています。
『トリリオンゲーム』では様々な起業家・投資家・スタートアップ企業に取材と監修を依頼しており、とてもリアリティある作品に仕上げています。
幅広いジャンルで専門的な知識を必要とする漫画をいくつも描けるのは、緻密な調査と取材に基づいているのですね。
また 稲垣理一郎先生は 幼少期からPCでゲーム作成することを趣味にしており、トリリオンゲームのガクへの思い入れが大きそうです笑
作画・池上遼一先生について
池上遼一先生は1944年5月29日生まれの77歳です。
『男組』『HEAT -灼熱-』『サンクチュアリ』などが代表作で、1962年に漫画家デビューしたベテラン漫画家です。
劇画風のタッチが特徴で、『トリリオンゲーム』は流行りの漫画と比較すると古臭くみえるかもしれません。
しかし、スタートアップや最先端の技術が題材の本作品をあえて劇画風に描くことにより、エレガントでバブリーな雰囲気に仕上がっており印象に残ります。
稲垣理一郎先生も池上遼一先生も若くはありませんので、体調に気をつけてください。。。
(とくに池上遼一先生)
あらすじ
まずは作品のあらすじです。
なお内容について触れる関係上、若干のネタバレを含む可能性がありますが、ご理解の程をお願いします
世界長者番付で、21世紀初のトップ10入りを果たした二人の日本人がいました。
彼らの名は、天王寺陽(通称ハル)と平学(通称ガク)です。
ガクは質素な性格のため高層ビルでの暮らしは慣れないようです。
『トリリオンゲーム』1巻より
ハルとガクの出会いは、中学時代最後の春。
不良に絡まれているガクを、ハルが助けたのが最初の出会いでした。
『トリリオンゲーム』1巻より
計算高くてブレーキの無いハルは、監視カメラがトラックで塞がれていたため同級生のガクを助けたそうです。
しかし喧嘩の途中でトラックが移動してしまい、喧嘩が監視カメラに記録されてしまいました。
「自分は被害者だから大丈夫」とガクは胸をなでおろしますが、ハルはこの暴力事件が表沙汰になれば受験した高校に入学できません。
自分を助けてくれたハルのために、ガクは勇気を振りしぼります。
『トリリオンゲーム』1巻より
ガクはカバンからノートパソコンを取り出し、監視カメラが使用している古いWi-Fiに接続し、そこから制御画面に侵入します。
そして見事、喧嘩を写した監視カメラの動画を削除することに成功します。(当然これも犯罪です)
『トリリオンゲーム』1巻より
それを見たハルは驚愕と同時にガクを褒め称え、以来二人は友人となりました。
『トリリオンゲーム』1巻より
時は経ち、同じ大学に通う二人は就職活動の時期を迎えます。
コミュ力とハッタリ力が抜群のハルは採用試験を全勝しているのに対して、面接が苦手なガクは全敗。
二人は日本最大の超有名IT企業「ドラゴンバンク」の入社面接を受けますが、やはりハルだけが採用となりました。
『トリリオンゲーム』1巻より
しかし、ハルはドラゴンバンクの内定式の途中で就職を辞退してしまいます。
『トリリオンゲーム』1巻より
「口とハッタリで世渡りするハルのような男」と「ちゃんと腕のあるガクのような男」。
ビジネスにはその両輪が必要だとハルは言います。
「片輪しか採用しないような会社は、入って育てるよか、買い叩く」とハルは宣言し、ガクと共にゼロから会社を立ち上げることを決意します。
『トリリオンゲーム』1巻より
そして「1兆ドル(トリリオンダラー)稼いで、俺らはすべてを手に入れる」と宣言するのでした。
『トリリオンゲーム』1巻より
天才的なコミュ力のハッタリ男「ハル」と天才的なPCスキルでコミュ力皆無の「ガク」が、1兆ドル稼ぐまでの道のりを描いた起業漫画です。
『トリリオンゲーム』のここが面白い!
どういうところが面白いのかをお話しします!
なお内容について触れる関係上、若干のネタバレを含む可能性がありますが、ご理解の程をお願いします
常に予想の斜め上をいく展開の面白さ
何も持たないハルとガクは、一体どうやって桁外れな一攫千金の夢物語を実現させたのでしょうか?
まず、起業して何か事業を始めるには、資金調達する必要があります。
しかし二人の自己資金はゼロに等しく、そしてハルはなんの事業をするのかも決めていないことが発覚します。
『トリリオンゲーム』1巻より
当然銀行などから資金を調達する場合、理詰めの計画書でもなければ門前払いです。
さあ、二人は一体どのように資金を調達するのか?
読んだ時に「えっ!?」と驚いていただきたいので、本ブログでのネタバレは控えようと思います。
ぜひ実際に読んで確かめてください!
『トリリオンゲーム』1巻より
信じられない方法で資金調達し、信じられない事業内容でどんどん事業を大きくしていきます。
その予想不可能な展開が痛快で堪りません!
バランスのとれた魅力的なキャラクター達
様々な魅力的なキャラクターが登場するのが本作品の魅力です。
本章では主人公の二人 ハルとガクに絞ってご紹介します。
ハル
とにかく金を儲けてビッグになることが目的の野心家。
天才的なコミュニケーション能力・体力・知力を併せ持ちます。
交渉・喧嘩・戦術など何でも簡単に勝てるように思われていますが、勝つためなら手段を選ばない用意周到さと簡単に諦めない根性も持ち合わせています。
技術については何も知らない分、ガクの技術力を高く買っています。
事業においては渉外・営業・事業決定、そしてガクのサポート役をこなすなど義理堅い面も持ち合わせています。
一体、次はどんなとんでもない方法で問題解決するのだろう?と期待させてくれる魅力的なキャラクターです。
『トリリオンゲーム』1巻より
ガク
ガクはハルとは正反対な性格を持ち、引っ込み思案でコミュニケーション能力はかなり低いです。
その代わりIT関連の知識に長けた技術者(ギーク)で、独学ながらハッキングの腕前も高いのが特徴です。
しかしスーパーハッカーとかではなく、非常に優秀なエンジニアというくらいのリアルな腕前に留められています。
ひとたびPCに向かえば静かに燃えて結果を出す、理系のかっこよさを体現している男だと思います。
ガクはどこにでもいそうな普通の性格をしており、ハルに振り回される立ち位置で共感ができるキャラクターです。
『トリリオンゲーム』1巻より
最初はハルに巻き込まれる形で起業に参加していましたが、あるきっかけからガクも徐々に起業にのめり込んでいきます。
ハルとガクの関係について
ハルとガクはまったく性格の違う二人であり、本来は水と油の関係だと思います。
二人を繋いでいるのは、信頼とリスペクトから生まれた友情です。
『トリリオンゲーム』1巻より
ハルは様々な調整をしてガクの作業環境を最優先します。そのためには自分を犠牲にするなど手段を選びません。
ハルはガクを信じて現場を任せて、ガクは自身の技術力を使いそれに応えるのです。
いわばガクとハルの関係は、ビジネスサイドとエンジニアの歩み寄りの理想形だと私は思います。
『トリリオンゲーム』1巻より
私自身がエンジニアの端くれでありますので、彼らの関係をとても羨ましく思うのです。
テック、スタートアップ、投資などのリアリティが高い
テック(IT技術面)について
ガクのIT作業そのものは割と静かなものとして描かれています。
他作品にあるような、非現実なスーパーハッカーみたいに輝かしくて派手な感じはないです。
あえて、ITの作業自体は地味なものとして描いている点はリアリティがあると思います。
『トリリオンゲーム』1巻より
原作・稲垣理一郎先生自身がPCでゲーム作成が趣味など、IT作業に詳しいことからのこだわりだと思います。
スタートアップと投資について
ハルとガクがスタートアップするため、数々の投資家との交渉が行われます。
スタートアップに投資する人たち(いわゆるエンジェル投資家)は、細かい事業計画ではなく「人に」出資すると言うシーンが印象的です。
つまり、ハルとガクが持つ「この二人なら実現できそう!」と思える魅力が決め手となり事業を大きくしていくのです。
『トリリオンゲーム』2巻より
当然事業アイデアや投資家が納得する結果も必要ですが、突き詰めると「人間の魅力が金を生む」というのが本作品の重要なテーマとして描かれているように思います。
『トリリオンゲーム』を無料で読む方法
Amazonや楽天で期間限定で1巻が無料になっていることもあるようです。
リンクを以下に置いてますのでご確認ください。
無料になっていなかった場合は、公式サイトで試し読みしてください。
まとめ
原作・稲垣理一郎先生は「アイシールド21」ではアメフト人口を増やし、「Dr.STONE」で科学者を目指す子どもたちを増やすなど今までの作品で社会的な影響を与えてきた漫画家です。
『トリリオンゲーム』でも実写化するなどして、世間に広く認知されれば起業家やエンジニアに興味をもつ人が多くなるでしょう。
本作品を読んで私が一番感じたのは、リアリティとエンタメのバランスが抜群にいいということです。
それだけ緻密に計算されて描かれているところにベテラン作家の力を感じます。
まだまだハルとガクのサクセスストーリーは始まったばかりなので、今後の展開から目が離せません!
『トリリオンゲーム』のオススメ&ご紹介は以上です!
他のおすすめ漫画
『トリリオンゲーム』にハマった方は、きっと以下の漫画もハマると思います!
合わせてご確認ください!